2008.09.21 Sunday
報告:「性暴力被害を考える」
タイトル | 講演会「性暴力被害を考える」 |
講師 | リンダ・ジンガロ |
と き | 2008年9月21日(日曜日)午後2時から4時 |
ところ | つながれっとNAGOYA 交流ラウンジ |
プランなごや21 | 目標2:女性の人権の尊重 2−1:「女性に対するあらゆる暴力の根絶」 |
コーディネーター | 林 やすこ・小島 智子 |
9月21日(日)つながれっとNAGOYAでは
NPO法人フェミニストカウンセラーなごやとの共催事業、
講演会「性暴力被害を考える ひとりひとりを大切にするために」が開催されました。
講師としておまねきしたリンダ・ジンガロさんは
カナダで活躍するカウンセラー。そして、活動者であり、研究者でもあります。
参加者は東海三県をはじめ、大阪など各地から約80名。
あいにくの雨模様にもかかわらず 多くの方の参加に
関心(ニーズ)の高さを感じています。
優しいまなざしのリンダさんが静かに語り始めます。
前半は、子ども時代の性暴力被害の事例から性被害をめぐる神話(思い込み)に関して、
休憩をはさんで・・
後半は、支援者として、また、身近にいる者としてできる支援 について。
通訳者、村山さんの
ひとつひとつの言葉を大切にした語りは
わかりやすく わたしたちの心に響きます。
参加者の立場はさまざま。
リンダさんのお話に頷き、不安も感じ、時には涙ぐみ・・・・
会場全体を暖かく包み込むような雰囲気のなか
それぞれの立場での気づきにつながったようです。
たとえば・・・
・ 神話がいかに社会のなかで信じられているかということ
・ 被害者だけではなく、多くの市民も神話の影響を受けていること
・ 知ること、理解を深めることは前向きな力を生むこと
・ 被害者の心理を理解したうえでの支援の重要性
リンダさんの最後の言葉が心に残りました。
「わたしが語るのは、自分自身のために、
生き延びることができなかった方々のために、
そして、語ることができない方々のために・・
研究者でもあるリンダさんは
『援助者の思想 境界の地に生き、権威に対抗する』を刊行されたばかりです。
その最新の研究も盛り込まれた講演会。
「性暴力被害者」への理解を深め、
わたしたちにできる支援について考える貴重な機会となりました。
林やすこ
援助者の思想―境界の地に生き、権威に対抗する
リンダ・ジンガロ