つながれっとクラブ・イベントジャーナル

「つながれっとクラブ」は、名古屋市男女平等参画推進センター(つながれっとNAGOYA)指定管理者 NPO法人参画プラネットが運営しています。
つながれっとNAGOYAで毎月開催される指定管理者 NPO法人参画プラネット主催のイベントの様子をみなさんにお届けいたします!
(当サイト中、意見にわたる部分については筆者の個人的意見であって、参画プラネットの見解を表明したものではありません)
報告:防災は、あきらめない力
タイトルワークショップ「防災は、あきらめない力」
と き2010年9月5日(日曜日)午後1時30分から3時30分
ところつながれっとNAGOYA つながれっとNAGOYA 交流ラウンジ
プランなごや21目標4:家庭・地域生活における男女の自立と共同参画
コーディネーター内藤志野


9月5日、「防災は、あきらめない力」を開催しました。

講師の財団法人横浜市男女共同参画推進協会の常光明子さんは、自分や自分の大切な人が暮らし、働き、成長するまちを安心・安全なものにするためには、男女共同参画や女性の視点をまちづくりにいかすことが大切であるという思いから、護身術、医療や住まいなどのセミナーを開催してきました。
その中の身近な安全網として「女性の視点からの防災」をテーマにした事業についての取りくみをお話しいただくことからはじまりました。

前半は知ることから始めようということで、阪神・淡路大震災で女性が経験した災害リスクを話していただきました。
震災での犠牲者数は男性より女性が多かったこと、震災後の経済状況の悪化で多くの女性パート労働者が解雇されたこと、避難所での切実な不安やストレス、女性や子どもを狙った性暴力や犯罪の報告があったことをお話をしていただきました。

後半のワークショップでは、参加者が5人1組でグループを作り、まず「地震だ!まず、なにをする?」、「そのとき自分に必要な防災グッズは?」について、付箋に書き出しグループ毎にまとめました。
次にこれから3日間を生き抜くために必要なものとして、「自分にはなにが必要?」、「もし外出先で被災したら何だけはないと安心できない?」など、イメージをふくらませていろいろと考えました。
水、食料、着替えなど多数が必要とするものや、メガネ、薬など個人が必要とするもの、物ではなく正確な情報が必要といった意見もあり、人によって震災の時に必要なものが違うことが分かりました。

第3次男女共同参画基本計画では、被災・復興状況における女性をめぐる諸問題を解決するため、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制を確立することが目標とされています。
普段の生活の中で男女共同参画を意識することが地域のつながりを強め、自分が震災にあったら?とイメージすることが防災力を強めるきっかけになるのではないかと思います。
(内藤志野)
| tsunagaletclb | 防災は、あきらめない力 | 23:50 | comments(0) | - | - | - |
感想:防災は、あきらめない力
今回のワークショップでは、冒頭に、講師の常光さんが主体的に制作に関わられた冊子『わたしの防災力ノート』の、出来上がるまでの経緯をお話しくださいました。印象的だったのは、彼女が「男女共同参画の基本は“より良い地域づくり”である」という認識から防災に注目をし、市民グループの女性や女子学生など、町の住民を巻き込んでのヒアリングやワークショップを地道に重ねて、3年がかりで冊子を作られたというプロセスです。(ちなみにこの『わたしの防災力ノート』は、昨年度にNPO法人全国女性会館協議会主催の、第3回事業企画大賞を受賞されています)。市民との協働と継続の力を、とても感じたエピソードでした。

その後、本題としてお話しされたのは、阪神淡路大震災の検証として、亡くなった方の約6割が女性であったこと(男性より千人ほど多いのです)、特に、単身世帯の高齢女性に被害が大きかったこと、さらに震災後の女性特有の困難として、授乳や保育(子どもの夜泣き、アレルギーなど)の問題、男性が職場で体と時間を取られてしまう中での孤独な生活再建、雇用調整としてパートタイマーの女性が先頭となって行われたリストラ、レイプ・性的被害やDVなどの深刻さ、といったことが課題として浮き彫りになったという、震災の時に立ち現われてくる困難の具体的な事例でした。

そして、「そういった、女性が抱える特有の困難への配慮は、徐々にその後、各地で災害対策に取り入れられてきていますが(たとえば男女別のトイレの設置、更衣室や授乳室の設置など)、皆さんの住む地域での、防災計画などにその視点はあるでしょうか?」・・・というのが、常光さんからの最初の問題提起でした。実際、横浜市では新たな防災計画において「女性、子供や高齢者への配慮」といった内容が盛り込まれたとのこと。これは、実践から施策の実現へつながる、素晴らしい試みのひとつではないかと思います。

さて、その後のワークショップを通して実感したのは、震災への備えに必要な心構えとして、やはりまずは「自分ごと」として災害をイメージする力、そして身近ではどういった対策が取られているのかを知る姿勢、さらに自分に何ができるかを考え、共有していく行動。何よりも主体性が大切なのだというのが、改めて感じたことです。震災においては「誰かが何とかしてくれる」とか「あんまり考えたことないから、特に備えはない」といった受け身では、自分と大切な人の暮らしを守れない。災害で失うものは、目に見えるものだけではなく、むしろ目に見えないものの方が、心の痛みを伴うもの・・・。今回学び、考えたことは、是非、わたしの大切な人たちと共有していこうと思いました。
(中村奈津子)
| tsunagaletclb | 防災は、あきらめない力 | 22:10 | comments(0) | - | - | - |
感想:防災は、あきらめない力
アンケートの中からいただいた感想をご紹介します。

・学校で防災を担当しています。今日、学んだことを防災教育に生かしていきたいと思います。地震の避難訓練にも、もっとイメージする力の必要性を感じました。

・まずは、男女共同参画はまちづくりである、という基本に気付かされました。話し合いは有意義で楽しかったのですが、「女性の視点」を、もう少し深められると良かったかなと感じました。

・防災を多くの人に知ってもらおうと勉強して少しづつセミナーをひらいています。防災運動会は自分の地域でもやりたいと思っていたので今日のDVDが参考になりました。

・横浜市の方々の防災に御尽力された常光さんの活動に頭が下がりました。事前に知識をもつことは大切ですね。ただ不安がるのではなく。本日はありがとうございました。
| tsunagaletclb | 防災は、あきらめない力 | 22:00 | comments(0) | - | - | - |
写真:防災は、あきらめない力

講師の常光明子さん





5人1組でグループを作り、「地震だ!まず、なにをする?」などの質問を付箋に書き出しました。


回答をグループでまとめました。


講師の常光さんから紹介された防災グッズ。
化粧ポーチに程度に収まる物で、かつ避難に必要な物が入っています。
ミニ懐中電灯、携帯ラジオ、笛、EMERGENCY/BLANKETなど。
日頃、食べなれている物も保存食として販売されています。
| tsunagaletclb | 防災は、あきらめない力 | 20:00 | comments(0) | - | - | - |
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