タイトル | つながれっとシアター&交流会「エリン・ブロコビッチ」 |
と き | 2014年3月8日(土)午後1時30分から4時30分 |
ところ | つながれっとNAGOYA交流ラウンジ |
国の基本計画との関連 | 第1分野 政策・方針決定過程への女性の参画の拡大 第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革 第4分野 雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保 第7分野 貧困など生活上の困難に直面する男女への支援 第13分野 メディアにおける男女共同参画の推進 |
名古屋市基本計画との関連 | 目標1 男女の人権の尊重 目標2 男女平等・男女の自立のための意識変革 目標3 方針決定過程への女性の参画 目標4 雇用等における男女平等 目標5 家庭・地域における男女の自立と平等参画 |
3月の市民交流事業は、つながれっとシアター&交流会。映画『エリン・ブロコビッチ』の上映の後、参加された方々と交流会をおこない、映画の感想や意見交換をしました。当日は寒さ厳しい日でしたが、10名のご参加がありました。
この作品は、実在のアメリカ人女性エリン・ブロコビッチの活躍を描いたサクセス・ストーリーです。
彼女は2度の離婚歴があり、3人の子持ちのシングルマザー。無職で貯金残高16ドルという崖っぷちの状態から、法律事務所に職を得て、長期にわたる調査を重ねて大企業の環境汚染を暴き出し、集団訴訟に勝利するという大展開が描かれています。
この映画は130分と長めなのですが、毎日の家事・育児の大変さにめげずに、粘り強く現地に通い、タフな交渉を重ねるエリンを観ているうちに、ぐっと引き込まれていきました。自分のボスだけでなく、ほかの男性弁護士に対してもひるむことなく、自分の意見を主張して、一歩も引かない態度。弁護士事務所というお堅い職場にあっても、自分に似合うからと、露出度の高い服装を改めようとはしない、超マイペースなエリン。彼女の魅力は、その押しの強さだけではなくて、チャーミングな笑顔と人懐っこさ。健康被害に悩む一人ひとりの話に真剣に耳を傾けて、皆から厚い信頼を得る誠実さと言えるでしょう。
無学だ、無職だ、離婚歴があるなど、自分の境遇を一切恥じることなく、道を切り開いていくエリンの姿は観ていてとても爽快です。大事なことは、終わったことではなく、これからどうするか。自分を信じて進んでいくことだ、と励まされる思いがしました。
上映後の交流会には、ほとんどの方がご参加くださいました。紅茶をいただきながら、1つの輪になって映画の感想を分かち合います。法律事務所に押し掛けて自分を雇うように迫る、エリンの押しの強さや、何度も昇給を要求する姿に「さすが、自己主張の強いアメリカ!」と文化面からの感想。恋人ジョージが家事や育児を引き受けて、エリンの活躍を支えたところは、
「舞台が日本ならおそらく、NHKの『プロジェクトX』のように男性の活躍の陰にある内助の功、といったストーリーになるのでは」といった意見。そのほか文化の違いや、男女の性別役割にとらわれない生き方への清々しさなどが語られました。
そのほかマスメディアの与える影響など、話題は展開していき、30分間があっという間でした。
上映会では毎回感じることですが、やはり映画を観た同士でおしゃべりするひとときを持つのは楽しいものですね。お話を聴きながら、同感したり、自分にはなかった新たな視点を得たり。いろいろな観方を知ると、映画の味わいも深まる気がします。「男女共同参画の視点で映画をみる!」これからも、こうした機会が増えていくことを願っています。 (塚田 恵)