つながれっとクラブ・イベントジャーナル

「つながれっとクラブ」は、名古屋市男女平等参画推進センター(つながれっとNAGOYA)指定管理者 NPO法人参画プラネットが運営しています。
つながれっとNAGOYAで毎月開催される指定管理者 NPO法人参画プラネット主催のイベントの様子をみなさんにお届けいたします!
(当サイト中、意見にわたる部分については筆者の個人的意見であって、参画プラネットの見解を表明したものではありません)
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感想:講演会「JICA田中由美子さんが語る、開発と女性」

 「世界の財産・資産で、女性が所有しているのは・・?」その占める割合の低さに驚いた冒頭のジェンダー・クイズ。そして最後の問いは、「開発途上国でジェンダー平等を進めるとどのような成果につながるか?」

 JICAの協力事業におけるジェンダーへの取り組みは、開発におけるジェンダーアプローチの世界的な流れを受け、1970年代にはWID(開発を進めるために女性の能力を向上させる)、1980年代から1990年代には、GAD(構造的なジェンダー格差への対応とエンパワメント)、1995年以降はジェンダー主流化アプローチの推進、2000年以降はMDGs国連ミレニアム宣言によりジェンダー平等と女性のエンパワメントと変化し、現在は、「人間の安全保障とジェンダー(紛争 DV 貧困 災害等) 」「グローバル化する世界の中で連鎖するジェンダー課題(無償ケアワーク、人身売買、児童虐待等)」が新たな課題となりつつあるという。JICAでは、自らの組織内にジェンダー主流化推進体制を整備し、啓発等を行いながらジェンダー視点を反映させたジェンダープロジェクト(案件)を継続して実施している。途上国のジェンダー主流化プロジェクトを進めるためには、支援するJICA組織自身もジェンダー意識を変えていくことが必要だという。

 カンボジアやアフガニスタン、ナイジェリアで行われたジェンダープロジェクトの事例が紹介された。エンパワメントに関心のあるわたしには、各プロジェクトの取り組みと女性、妻と夫、地域等の変化の様子が興味深かった。その内容をいくつか挙げてみると、
★植林する木の種類の選択に女性の意見を反映して、女性の家事労働(薪集め)が軽減した。
★女性が収入を得て世帯収入が増えると、ペンやノートを買うことができるようになり、子供が楽しんで勉強することができるようになるなど地域への影響も現れる。
★世帯単位のプロジェクトや地域を対象としたプロジェクトでは、研修等への男女参加比率を50:50とする、農作業の多くを担う女性を直接訓練する、地域で広める工夫など男女双方への効果が考えられる仕掛けが検討・実施されている。
★女性が世帯内の意思決定に参加するようになり、家計の配分などを相談し適切な配分が可能となった。 
★女性のエンパワメントには、女性センター(WDC)の活性化が注目されており、増築や新築、予算の増額などの動きが出てきている。また、WDCに女性が通えるようなジェンダー視点での支援も行われている。

 現地でのプロジェクトの様子を写したDVDに登場した、ジェンダーを理解したことでお互いの理解が進んだと笑顔で話すご夫婦や家事への男性の参画や夫婦間の理解が進んだという報告などから、文化や伝統のちがう国でその地域に即したジェンダー主流化を促進する支援が地道に進められ、成果をあげているのだと感じる。
「そうだ!」冒頭のジェンダー・クイズが頭に浮かんだ。「ジェンダー平等を進めると、貧困削減と持続的開発、災害のリスク削減、世帯収入の増加、これらすべてにつながっていく」

 途上国と日本。社会や女性が置かれている状況は、随分違うだろう。しかし、日本においてもジェンダー主流化を促進していくことは大きな課題である。つながれっとNAGOYAにもナイジェリアの女性たちが研修に訪れた。地球規模のつながりから身近な暮らしを振り返る機会となった。
(林 やすこ)

| tsunagaletclb | 講演会「JICA田中由美子さんが語る、開発と女性」 | 22:00 | comments(0) | - | - | - |









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