つながれっとクラブ・イベントジャーナル

「つながれっとクラブ」は、名古屋市男女平等参画推進センター(つながれっとNAGOYA)指定管理者 NPO法人参画プラネットが運営しています。
つながれっとNAGOYAで毎月開催される指定管理者 NPO法人参画プラネット主催のイベントの様子をみなさんにお届けいたします!
(当サイト中、意見にわたる部分については筆者の個人的意見であって、参画プラネットの見解を表明したものではありません)
写真:講演会・交流会「平等はビジネス向上のカギ」
 イベントの様子についてお伝えします!




講師の大西祥世さん(グローバル・コンパクト研究センター研究員、法政大学兼任講師)




熱心に聞き入る参加者の方々





なごやかに交流会が行われました。
| tsunagaletclb | 講演会・交流会「平等はビジネス向上のカギ」 | 20:00 | comments(0) | - | - | - |
報告:講演会・交流会「女性と災害復興プロジェクト―陸前高田市での支援から見えてくるもの」
   
タイトル 講演会・交流会「女性と災害復興プロジェクト
―陸前高田市での支援から見えてくるもの」
と き 2013年9月28日(土)
講演会:午後1時30分から3時
交流会:午後3時30分から4時30分
ところ つながれっとNAGOYA
交流ラウンジ
国の基本計画との関連 第7分野 貧困など生活上の困難に直面する男女への支援 ・セーフティネット機能の強化 ・世帯や子どもの実情に応じたきめ細やかな支援
第8分野 高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備 ・障害者、外国人等であることに加え、女性であることで複合的に困難な状況に置かれている人々への支援
第14分野 地域、防災・環境その他の分野における男女共同参画の推進 ・地域における男女共同参画の基盤づくりの推進 ・防災における男女共同参画の推進
名古屋市基本計画との関連 目標2 男女平等・男女の自立のための意識改革
Ω把蠹性別役割分担意識の解消に向けた啓発・相談
目標3 方針決定過程への女性の参画
地域社会における女性の方針決定過程への参画促進

 

講演会
第一部:日高橘子さんからのメッセージ

東日本大震災で被災した陸前高田市に一年間、名古屋市から長期派遣職員(保健師)として派遣された日高橘子さんが、一日一日の体験を振り返り、「女性の視点」でとらえる支援と復興のあり方を語りました。

 日高さんは長期派遣職員として災害関係の保健業務を担当し、陸前高田市の保健師は通常業務の復興(母子保健、特定検診、予防接種等)担い、役割分担して保健師としての仕事を展開されていました。長期派遣保健師は、「保健支援チーム」(陸前高田市、大船渡保健所、一関保健所)の総括として、保健支援チームの派遣体制、保健支援チームの相談役とコーディネート、医療と福祉関係などの関係機関等との対外的な窓口役、業務実績と記録の整理管理といった多岐にわたる役割を担っていました。その活動は、フェーズ0311日、当日)緊急対策期という活動区分から始まり、急性期、応急対応期、応急対策期、快復支援期、復興期といった10段階のフェーズで整理されていて、それぞれのフェーズごとに想定されることがらと必要とされる支援について、参加者に具体的に語ってくださいました。そのなかから、いくつかを紹介します。

 まず、避難所生活で心配されるのは、感染症(インフルエンザ、感染性胃腸炎)、脱水症、ストレスからの不眠や薬が飲めないための持病の悪化、生活不活発病、エコノミー症候群等、避難所での病気のことでした。その予防は水分補給、体を動かす、手洗いです。病気等を抱えた方は、お薬手帳のコピーを常に持ち歩くこと、福祉サービス等を積極的に利用し支援体制を確保しておくこと、想定した避難方法を何度も練習しておくことが大切とのことでした。

 また、岩手県助産師会は、女性配慮するチラシを早急に作成し、避難所運営者へ届けたとのこと。そこには、トイレを男女別に分けること、授乳場所を作り見えないように囲うこと、赤ちゃんのおむつ交換時見えないように囲うこと、更衣室を男女別に分けること、常に複数で行動すること、そして、「有事だからといって我慢して生活すると、頑張って体調を崩しがちになります。相談する窓口を多数つくり、できるだけ女性の相談に配慮ください」と書かれていたそうです。


 さて、女性が準備すべきこととして、日高さんは、「女性向け非常用持ち出し袋」の中身を伝えてくださいました。自分の身を守る物品(帽子、軍手、スリッパ、笛または防犯ベル、ライト)、健康保持増進のための物品(常時薬、絆創膏、ウェットティッシュ、マスク、月経用ナフキン、衣類<下着含む>、靴下、情報収集のための物品(ラジオ、小銭<
10円玉>、携帯電話など)、生活のための物品(ポリタンク、新聞紙、飲料水、非常食、栄養補助食品、筆記用具、母子手帳、バンダナ、カイロなど)知恵がつまったアドバイスでした。
 
 1年間、長きにわたって陸前高田市で活躍した日高さんのメッセージは、説得力があり、「思わず!納得」してしまうことがたくさんあったのです。




第二部:松野サカエさん、松野勝男さん、おふたりからのメッセージ
 陸前高田市で避難所運営に携わった、松野サカエさんをゲストにむかえ、ご自身の体験を語っていただきました。
 松野さんは、夫とともに気仙沼の病院へ通院していたときに震災が発生。とにかく、車で自宅へと急いだそうです。自宅の100メートル先には津波がおし寄せ、ただただ驚くことばかりだったとのこと。その日のうちに近くの公民館が避難所となり、松野さんご夫妻は避難所運営の「要」となったそうです。日々、往来する避難者の方々にたくさんの食事をつくり、メニューをノートに記していたとのこと。今は、そのノートが貴重な資料となっています。サカエさんとともに、ゲストとして登場してくださった夫の松野勝男さん。避難所運営には、地域の協力が大切であることを訴えてくださいました。
 震災前、松野サカエさんは「ハッピーウェーブ」というグループで地域活動をしていました。3.11の後、その活動を継続するかどうか迷ったそうです。とはいえ、とにかく活動をスタート!その活動は、仮設住宅での「お茶っこサロン」(地域の人々が集まり、お茶を飲み語り合う会)そして「体操教室」へと名古屋市瑞穂区の方々からの支援もあり大きく展開していきます。松野勝男さんとサカエさん、おふたりからのメッセージはあたたかいエネルギーに満ちていました。



第三部 「暮らし復興」トーク
 日高橘子さん、松野サカエさん、松野勝男さんをむかえ、暮らし復興にむけてトークを展開しました。印象的だったことは、被災された方々、そして地域が抱える現在の課題です。被災された直後には見えなかった課題が続出しているとのこと。例えば、せっかく生き延びた命を絶ってしまう方々が続出していること、大切な人を亡くした方へのこころのケア(被災直後は頑張っているが、時間が経ったときの対応が重要)、将来への不安(被災された方も、被災されていない方も)など時間が過ぎていくことでは解決できない課題があることが判明しました。
 名古屋で暮らすわたしたちにできること!いまこそ、考えるときです。


交流会

 「お茶っ子サロン」体験!交流会では、たくさんの質問が飛び交い、そして、ハッピーウェーブの体操も登場し、あっという間に時間が過ぎていきました。陸前高田市のテーマソングに乗って、全員で体を動かしたことが今も思い出されます。

 いつか、きっと陸前高田市へ!
 参加者の一人ひとりが、そう思った講演会&交流会。
 日高橘子さん、松野サカエさん、松野勝男さん、感謝をこめてありがとうございました!■渋谷典子■

| tsunagaletclb | 講演会・交流会 「女性と災害復興プロジェクト−陸前高田市での支援から見えてくるもの」 | 23:50 | comments(0) | - | - | - |
写真:講演会・交流会「女性と災害復興プロジェクト―陸前高田市での支援から見えてくるもの」
 イベントの様子をお伝えします!





1年間、陸前高田市での支援を担った日高橘子さん!
説得力あるお話でした。



右から、講師の日高橘子さん、ゲストの松野サカエさんと松野勝男さん、コーディネーターの渋谷典子さん。



支援物資をプレゼント!会場から拍手が届きました。





交流会へ。輪になって、和が拡がります。




陸前高田市の「松の木」をテーマにした歌で、ハッピーウェーブ主催の「体操教室」を体験。
からだを動かすことは、とっても大切!




名古屋市立大学、名古屋短期大学のインターンシップ生。
「げんき」の木、思いをこめたメッセージがいっぱいです。

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報告:つながれっとシアター「森の中の淑女たち」
   
タイトル つながれっとシアター「森の中の淑女たち」
と き 2013年8月25日(日)
午後1時30分から4時30分
ところ つながれっとNAGOYA
交流ラウンジ
国の基本計画との関連 第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革
第8分野 高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備
第13分野 メディアにおける男女共同参画の推進
名古屋市基本計画との関連 目標1 男女の人権の尊重 メディアにおける男女の人権の尊重 ヂ人佑弊犬方(ひとり親、事実婚、単身世帯、セクシャル・マイノリティ等)への理解促進
目標2 男女平等・男女の自立のための意識改革
目標5 家庭・地域における男女の自立と平等参画
温睥雋における男女の生活の自立


8月の市民交流事業は、つながれっとシアター『森の中の淑女たち』の映画上映と交流会をおこないました。本編上映の後には、今年1月の渋谷アップリンクの上映会での、上野千鶴子さんのシアタートークも合わせて映像でご紹介しました。当日は昨夜からの大雨。あいにくのお天気でしたが、約90名のご参加がありました。

 

この作品は、1990年にシンシア・スコットが51歳で初めて監督として製作したものです。舞台はカナダ、ケベックの森。ストーリーは、8人の女性がバスの故障により、森のなかで足止めを食うところから始まります。人里離れた森を歩き出す姿には悲壮感はなく、平均76歳の淑女たちは、上野千鶴子さんの言葉を借りると34日の「女子会サマーキャンプ」を楽しそうに過ごすのです。驚いたことに、20代のバス運転手を除いて7人は演技経験がない女性ばかり。監督は、大まかなシナリオだけで、細部を決めずに映画製作をしたそうです。映画ではそれぞれが本名を用いていて、自分の人生をお互いに語り合います。

 

息子をなくした悲しみ、病気のあとの不安など、誰の身にも起こりそうな経験が語られる一方で、修道女としての人生や、60代でレズビアンをカムアウトしたこと、といったそれぞれの特別な経験も、静かな口調で明らかにされていきます。映画のストーリー自体に大きな展開はなく、穏やかで坦々とした調子なのですが、一人ひとりの語りに耳を傾けていくうちにぐっと引き込まれていきます。語りの合間には、あどけない子ども時代から中年の頃までの個々人のポートレートが数枚、無音で映し出されます。その静かな間(ま)は、女性の人生の一つひとつの重みを象徴しているようでした。

 

休憩後、上野千鶴子さんのシアタートークの上映が始まりました。登場人物の誰に一番共感するか、自分はどんな年寄りになりそうか、といった問いかけ、男性ばかりのグループならどう展開するだろうか、男女混合ならどうかなどと、自分にはなかった多様な視点を提示され、イメージが膨らみます。また、観る側が何歳の時に観るかで、印象や感想が変わる可能性を含んだ映画だろうという言葉にもうなずけます。10年後、20年後の自分がどう感じるか。それを確かめるのも今後の楽しみにできて、どの年代の方にも何度でも楽しめる映画です。

 

交流会には30名を超える方々がご参加くださいました。いくつかのグループに分かれて、映画の感想のシェアリングをしていただきました。簡単な自己紹介を交えながら、自分だったらどうするか、というテーマや、もっとハプニングがあるかと思ったという声など、多様な観点からのお話が活発にされて、30分間の時間が短く感じられました。

 

毎回思うのですが、1つの映画について語りあうことで、こんな楽しいひとときが作り上げられるとは素晴らしいことですね。初めて会った方々による、文字通り「一期一会」の機会という貴重さ。見ず知らずの人たちと短くても価値ある時間を分かち合うのは、今回の映画のテーマとも重なります。これこそ、映画による「市民交流」だなあとしみじみ感じました。これからもシネマ&トークでお待ちしております。(塚田 恵)





| tsunagaletclb | つながれっとシアター「森の中の淑女たち」 | 23:50 | comments(0) | - | - | - |
写真:つながれっとシアター「森の中の淑女たち」
 イベント当日の様子をお伝えします!




およそ90名の方で会場が埋まりました。




上映後の交流会には33名の方が残り、どのグループも話が弾んでいました。





映画『森の中の淑女たち』より
| tsunagaletclb | つながれっとシアター「森の中の淑女たち」 | 20:00 | comments(0) | - | - | - |
報告:ブックトーク(講演会・交流会)『ドラッカー2020年の日本人への「預言」』
   
タイトル ブックトーク『ドラッカー 2020年の日本人への「預言」』
と き 2013年7月14日(日)
講演会:午後1時30分から3時、
交流会:午後3時30分から4時30分
ところ つながれっとNAGOYA
交流ラウンジ
国の基本計画との関連 第1分野 政策・方針決定過程への女性の参画拡大
第4分野 雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
第14分野 地域、防災・環境その他の分野における男女共同参画の推進
名古屋市基本計画との関連 目標3 方針決定過程への女性の参画
目標4 雇用等における男女平等
目標5 家庭・地域における男女の自立と平等参画
コーディネーター 中村奈津子

 

714日(日)に、ブックトーク『ドラッカー 2020年の日本人への「預言」』を開催しました。講師の田中弥生さんは著者であり、独立行政法人大学評価・学位授与機構教授のほか、日本NPO学会会長、エクセレントNPOをめざそう市民会議理事など、非営利組織論、評価論をご専門としていらっしゃいます。田中さんとドラッカーとは、田中さんが1993年に初めてのドラッカー来日講演を実現して以来、11年にわたる深い交流がありました(ドラッカーは2005年に死去)。今回の講演会では、ドラッカーの生い立ちと経験から生まれた思想の原点と彼が描いた理想の社会像について、そこから非営利組織に期待した役割と現代の日本へのメッセージなどを、交流のエピソードを交えて具体的にお話しくださいました。

 

ドラッカーの名前は『もしドラ』(『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』2009年ダイヤモンド社)が2010年にミリオンセラーになって以来、マネジメント論などに関心のない層にも広がりました。ところが、多数発行されているドラッカーの思想を語る書籍(やDVDなどもあるそうです)には誤解や偏りのある内容のものが多く、田中さんはドラッカーの思想が正しく伝えられていないことに危惧を抱かれていたそうです。加えて現在の日本社会のありようが、ドラッカーが警鐘を鳴らした状況と似ていると感じられ、それが、今回の著書を書く動機になったというお話でした。

 

ドラッカーの思想を端的に表わせば、彼が理想に描いたのは「一人ひとりが位置と役割をもつ自由社会」。田中さんの著書には、その考えに至るまでのドラッカーの体験が克明に記されています。ユダヤ系の、教養あふれる家庭で育ったドラッカーは、ドイツでヒトラーが政権を掌握した時代を体験しました。そのナチスの批判的分析から、人類が再び専制に陥らないための叡智を模索し、社会の統治論としてこの結論にたどり着いたということでした。人間が不完全なものであるからこそ、その理想を掲げ、権威的なものに終生、批判的であったというドラッカーに、わたしは人間としての大きさと魅力を感じました。田中さんに伺ったエピソードもその人柄を感じさせるものばかりで、わたしも生前にお会いしてみたかったなぁと、心から残念に思ったほどです。

 

その後、「一人ひとりが位置と役割をもつ自由社会」の実現のため、企業にその場を提供するコミュニティの役割を期待したドラッカーが生み出したのが、彼を世界的に有名にした組織マネジメント論です。決して企業が利益を上げ、人を効率よく働かせるためのノウハウ論ではないことが分かります。世の中のドラッカーの取り上げられ方を見るに、やはりこのあたりはずいぶんと誤解されているのではないでしょうか。その後ドラッカーは1980年代に、企業には経済的役割とコミュニティの役割の両方を望めないことに思い至り、新たなコミュニティの役割を非営利組織に託します。「非営利組織は、“社会変革(活動を通じた社会的課題の解決)”と“市民性創造(寄付、ボランティアを通じた社会参加)”の2つの役割を果たさなくては、コミュニティにはなりえない」というところ、いくつかのNPOで活動をしているわたし自身に深く響く言葉でした。また、ドラッカーが何より嫌ったのは、組織をつくる個人の「無関心の罪」。ここでは伝えきれないので詳細はぜひ『ドラッカー 2020年の日本人への「預言」』から直接受け取っていただきたいと思いますが、今の社会の状況を見渡してみると、示唆に富んだメッセージばかりでした。

 

さて、この日は田中さんの講演会だけでなく、その後、希望者のみで交流会も開催しました。15名でテーブルを囲み、とても贅沢な時間を過ごすことができました。皆さんそれぞれ実践とご経験からの発言をくださり、田中さんがそれを受けて率直なご意見を返され、1時間があっという間でした。「男女共同参画」の課題にも触れていただき、わたし自身、たくさんの考えるべき宿題をいただいた気持ちです。重ねて、このイベントの趣旨に賛同くださりご足労いただいた田中さん、参加者の皆さまにはお礼を申し上げます。

 

最後に、このブックトークの感想を踏まえて、田中さんがご自身の ブログでドラッカーについて記されています。
| tsunagaletclb | ブックトーク(講演会・交流会)『ドラッカー2020年の日本人への「預言」』 | 23:50 | comments(0) | - | - | - |
写真:ブックトーク(講演会・交流会)『ドラッカー2020年の日本人への「預言」』
 イベント当日の様子をお伝えします!




講師の田中弥生さん




男性の参加者が目立ちました。




さまざまな質疑に、丁寧にお答えいただきました。
| tsunagaletclb | ブックトーク(講演会・交流会)『ドラッカー2020年の日本人への「預言」』 | 20:00 | comments(0) | - | - | - |
報告:講演会「性暴力被害について考える」
   
タイトル 講演会「性暴力被害について考える」
と き 2013年6月8日(土)
午後1時30分から3時30分
ところ つながれっとNAGOYA
交流ラウンジ
国の基本計画との関連 第8分野 高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備
第9分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶
第10分野 生涯を通じた女性の健康支援
名古屋市基本計画との関連 目標1 男女の人権の尊重
コーディネーター 中村奈津子


6月の市民交流事業は、講演会「性暴力被害について考える」を開催し、東京からNPO法人サポートハウスじょむのカウンセラー盪劃昌劼気鵑鬚迎えして、お話をうかがいました。盪海気鵑蓮∪暴力を受けた相談者の支援に長年関わっていらっしゃいます。性暴力被害には、強かん被害だけではなく、セクシュアル・ハラスメント(以下セクハラ)やちかん被害、性的なからかいなども含まれ、ほとんどの女性が何らかの嫌な思いをした経験があるのではないでしょうか。当日は、支援に関わっている方も含めて30名近くの参加者がありました。

 

講演は、性暴力被害について大変丁寧に解説いただくものでした。なかでも支援をする上で常識とされることを問い直す点がいくつもあり、支援全般に対する理解をより深める内容でした。最初に、数例の事例が短く紹介され、その事例が性被害だと判断できるか、被害者にも責任があると感じるかなど、私たちの判断、感じ方を確認しました。女性ばかりの参加者でも、感じ方は分かれました。ここで盪海気鵑蓮◆屐箸い困譴眄被害と判断する”が正答」としてその話題を終えるのではなく、個人の感じ方や価値観には違いがあること、さらに、個人の価値観の多様性と、誰かが被害にあって傷ついた事実とは別であるという点を強調されました。第三者が「これは性暴力にはあたらない」と判断したとしても、被害者の思いやその体験によって傷ついた事実を否定することはできません。「被害者の周りにいる人は裁判官ではありません。正しいか正しくないかをジャッジする役割ではないのです」と盪海気鵑蕨辰気譴泙靴拭

 

また、性被害を回避するための対処も、一概にどれが有効だとは言い切れないとのことでした。例えばセクハラにあわないための対処として、相手に「ノー」を言うことの重要性はよく聞きます。しかし、ノーをいうことのハードルの高さや、はっきり拒否することがかえって危険になる場合もあるなど、ノーをいうことに伴うリスクもあり、あくまでケースバイケースであることや、性暴力の場面で被害者は、大きな恐怖心のなか、,修糧鏗欧鯆兇┐謄汽丱ぅ屬垢襪、⊆分らしく生きるか、の究極の選択をしているということ、さらにその選択には必ず理由があり、だから、その判断や選択は、当事者本人がしたのであればどちらを選んでも良いという点などが心に残りました。

 

続いて、「支援者に求められることとして“共感が大切”と言われるけれど、果たして共感ってできるのか」と盪海気鵑鰐笋錣譴泙靴拭「被害にあった本人と同じように感じるのは難しい。けれど、本人が傷ついた事実は疑う余地がない。カウンセラーに求められることは同情でもなければ、救済でもない。ただ必要なのは、話を聴く、質問する、さらに話を聴く、質問するの繰り返しを通じての理解」「共感とは、相手の立場に立って理解することである」と聞いて、支援の本質が一層クリアになった印象を持ちました。

 

盪海気鵑浪甬遒縫好函璽ング被害の経験があり、そのことも交えて、何が被害にあった本人の力を奪うか、反対に何が本人をエンパワメントし、回復に役立つかについても話されました。講演を聴いて、支援とは、常に当事者の側に立つ姿勢が貫かれていることであり、そのうえで当事者の心情に寄り添おうとする、丁寧かつ繊細な心遣いが不可欠であると感じました。

 

性暴力被害というと、重苦しいイメージがあり、誰もができれば考えたくない気持ちになります。これは考えないことで存在しないものにしたいという心の動きかと思います。しかし、東日本大震災の被災地では、震災以後、レイプなど性暴力やDV被害が増加しています。震災の被害に加えて、女性が暴力のターゲットにされている事実には、本当に心が痛みます。震災を機に、改めて性暴力被害がいつ自分に起きるかわからない、他人事にはできないと強く感じました。今後もさらに多くの方に参加していただき、一緒に考えていきたいテーマであると思いました。長時間にわたる講演にも関わらず、出席された皆さんが最後まで熱心に聴いておられたのが心に残りました。 (塚田恵)



| tsunagaletclb | 講演会「性暴力被害について考える」 | 22:00 | comments(0) | - | - | - |
写真:講演会「性暴力被害について考える」
 当日のイベントの様子をお伝えします!



講師のNPO法人サポートハウスじょむ、盪劃昌劼気鵝





6月は“女性と人権”をテーマにパネル展示も行いました。(7日〜26日まで)
| tsunagaletclb | 講演会「性暴力被害について考える」 | 20:16 | comments(0) | - | - | - |
報告:シンポジウム「NPOのチカラ2013」
   
タイトル シンポジウム「NPOのチカラ2013」
と き 2013年5月26日(日)
午後1時30分から4時30分
ところ つながれっとNAGOYA
交流ラウンジ
国の基本計画との関連 第1分野 政策・方針決定過程への女性の参画拡大
第2分野 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革
第4分野 雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
名古屋市基本計画との関連 目標1 男女平等・自立のための意識改革 男女平等参画推進のための調査研究及び情報収集
目標3 方針決定過程への女性の参画 企業・教育機関・団体等における女性の方針決定過程への参画促進
目標4 雇用における男女平等 女性の職業能力開発と就業支援


5月26日(日)13:30〜16:30@名古屋市男女平等参画推進センター            


NPOのチカラ2013―それは「女縁」から、はじまった!


1998年にNPO法が施行される以前から、女性たちは血縁、地縁、社縁を超えた「女縁」でつながってきました。この縁を女性たちがどのように自分の人生に取り入れ、活用してきたのか。そして、今後どのような未来を描いていくのか。今回のシンポジウムでは、まず3人の精鋭活動家による講演(セッション1〜3)からはじまりました。以下に、お話の要点と、最後に行われたディスカッションの成果(セッション4)をまとめます。


■セッション1:それは「女縁」から、はじまった!
発表者は上野千鶴子さん。「女縁」研究者であり、「女性をつなぐ総合情報サイト」を運営している認定NPO法人ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」の理事長です。


「女縁」とは、血縁、社縁、地縁を超えたところでつながっている女性たちのネットワークをいいます。女性が自分の意志で、選択し、助け合っていくためのつながりであり、加入、脱退が自由で強制力がなく、まるごとのプライバシーを要求しない選択縁。男よりも女の世界で先行しているため、「女縁」と名づけました。


これまでの私たちの調査から「女縁」のキーパーソンは、主に転勤族の妻であることがわかっています。夫の仕事の都合でその土地に住まなければならなくなった女性です。受動デラシネ族(夫の都合で根なし草になったため)とも呼びます。
経済的なゆとりと時間のゆとりがあるだけでなく、ひととひとのつながりを作り出すチカラがあります。お互いを助けながらエンジョイし、出歩くのが好きです(笑)。○○さんの奥さん、お母さんで呼ばれるのではなく、個人の名前で呼ばれるのを好みます。
自宅の近くに、親戚縁者もいない彼女たちは「女縁」で助け合いをし、忙しい人ほどたくさんのグループに参加しています。つまり、多様な顔を持ちながら、さまざまな縁をつくり出しているんです。男たちも学んでほしいですね。1998年のNPO法、介護保険法制定が、こうした「女縁」活動が収入を生む事業になる後押しとなったといえます。


日本の社会では、結婚や妊娠でいったん仕事をやめてしまうと、ほとんどの企業では正規の社員として採用してもらえないという現実があります。非営利のNPOは自分たちの目の前のニーズから出発する点が、営利を目的とする企業と決定的に違います。行政に依存しない=自主独立の女性たちの力が地域を変え、社会を変えてきました。


■セッション2:NPOを支える社会の変化は?
発表者は石井布紀子さん。NPOマネジメント支援者であり、NPO法人さくらネット代表理事でもあります。


1992年に「すくーるすばる」を開設・起業し、社会の隙間のサービスをはじめました。その後、1995年に発生した阪神淡路大震災がきっかけとなり、NPO活動、被災者支援活動に関わるようになりました。当時、私は28歳で、今年で18年目になります。


1998年には特定非営利活動促進法が、2000年に介護保険法が施行されました。私としては、2000年に「(有)コラボねっと」を設立、社会人として仕事をするようになってから、ちょうど10年目のことでした。その後、支援の仕組みづくりや人材育成の仕事を続けています。社会では、NPOセンター(NPOに関する中間支援組織および応援組織)などにおける「公共」に関する協議が本格化したものの、正直なところ、「官」に振り回される状況が続きました。


さらに時は流れ、2008年には、防災や被災地支援の活動の部分について、NPO化が不可欠となり、NPO法人「さくらネット」を組織化しました。災害時でも平常時でも、生命と暮らしを守り、個人がイキイキと暮らせる社会をつくるためには、犂洩蔚働による仕組みづくり″と、犹毀閏臑里留親暗験″が両輪で進むことが不可欠だと感じています。私個人としては、専門性向上のための社会的な試みを増やすこと、「女縁」の情報ネットワークをさらに推進し、脱男性社会のマネジメントを推し進めることが重要だと思っています。
今、NPOマネジメントにおいて問題なのは行政制度の枠組みの中でしか、NPOが食べていけるだけの組織になりにくいことだと思います。


■セッション3:「女縁」NPOの可能性は?
発表者は渋谷典子さん。NPO活動実践者、NPO法人参画プラネット代表理事です。


現在、NPO法人参画プラネット代表理事のほかに、認定NPO法人ウイメンズアクションネットワーク(WAN)副理事長、認定NPO法人UN Women日本国内委員会理事、NPO法人手しごと屋理事、公益財団法人21世紀職業財団愛知県駐在代表などをしていますが、どれもが「女縁」からスタートした活動です。
上野さんが最初に「女縁」について書かれた書『「女縁」が世の中を変える』は、図書館から借りてきて読み、共感してコピーをとって今も保管しています。今日のテーマに関係する『「女縁」を生きた女たち』は、2008年に上野さんが郵送してくださった本です。
20年間続けている活動は、「女縁」が基礎となって動いています。時間資源、貨幣資源、わたくし源が必要!と、上野さんは『「女縁」を生きた女たち』で書かれています。その発展系―仕事の保障、時間の保障、人格の保障で、現在、わたしたち参画プラネットの活動は動いています。
今日は、仕事、資金、人材の可能性について考えてみました。介護保険制度、国や自治体からの受託事業、指定管理者事業など「公」がNPOという存在を活用して政策を実現するといった手法―これを「公」からのコミットとして位置づけると、「私」からのコミットとしては、ボランティアや寄付があげられると思います。仕事も資金も人材も、「公」と「私」のコミットを生かしつつ、NPOの運営を続けていくこと。そのためには、バランス感覚が重要…そう思っています。
20年間を振り返ると、<気がつけば「女縁」だった><「女縁」で思わぬ展開が…>これが本音です。とはいえ、「女縁」には法則があると気づきました。一つめは双方向の信頼関係…依存関係ではありません。二つめは「ナマモノ、いきもの」であること…常日頃のメンテナンスが必要です。さらに「プラットフォーム」…「女縁」で出会い活動できる場があること。この三つです。
「女縁」NPOの可能性が拡がるプラットフォームとして、ウイメンズアクションネットワーク(WAN)の活動へ。いま、転換期にきている活動をとおして「女縁」NPOの可能性を追求しつづけます。


■セッション4:10年+(プラス)プロジェクト!始動。


「女縁」NPOの可能性を探る事例として「女性をつなぐ総合情報サイト・ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)」の活動が紹介され、参加者の方々の質問に、壇上の上野さん、石井さん、渋谷さんの3人が応えるスタイルで活発なディスカッションが進みました。


上野さんは「昨年、NPO法が改正され、以前より早く認定が取れるようになり、WANも認定NPO法人になりました。ですが、現実問題として、最初に解決しなければならないのは資金の問題です。WANの場合、関わっている方々の活動は無償で行われています。年間600万円かかっている費用のすべては、会員による会費と寄付によってまかなわれています。活動を担うボランティアと会費を払ってくださる会員とは、消費者と株主のようなもの。活動と運動が両輪となってWANがあります。裾野を増やし、わずかなお金でもいいから、寄付もほしい」と語りました。
渋谷さんからは「資金もほしいが、ボランティアの方々の参加もお待ちしています」との声があがり、さまざまなひとたちから多様な価値観を学ぶことも、NPOの運営においてプラスに作用していることがわかりました。
上野さんがNPO界の爛リスマ″と高く評価する石井さんは「共感の意志決定が不可欠。プロセスを大切に。資金、ボランティア、知恵、もの、情報、すべてが必要です」と語りました。NPO組織のマネジメントを通じて、法律をどう変えていくのか。社会をよくする“世直し”の仕事を拡げるには、資金とボランティア、それぞれの責任を循環させることができる組織、NPOを活用するしかないのが現状であることを伝えました。
参加者のなかには、仕事が忙しいため、自分の時間を使うことはできないが、NPOに寄付をすることで支援している方もいました。いろいろなカタチ、つまりお金、モノ、活動と方法は異なっても、参加者がそれぞれの立場で、どのようにNPOと関わっているのか、その発言から伝わってきました。


NPOにとって法人格が社会的に必要である理由の一つに、法人でない場合には契約関係を持つことが難しいという現実があります。上野さんの言葉をかりれば、まだ日本は「NPOという道具を使いまわして試行錯誤している段階」かもしれません。いま、直面している課題をどのように解決し、これからの活動を展開するのか。
次の10年に向けて…「女縁」NPO !Take Offのとき。

 

| tsunagaletclb | シンポジウム「NPOのチカラ2013」 | 23:50 | comments(0) | - | - | - |
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